生産管理課 生地管理担当 松平嘉人

生地に教わったものづくりのおもしろさ。

世界にふれて、故郷・奈良の大切さを知る。

フランスに留学していたとき、驚いたことがありました。外国人の知人が集まるとお国自慢がはじまるのですが、自分の生まれた小さな村を、まるで誰もが知っている華やかな大都市のように語りだすんです。故郷に対する強い誇りに感心する一方で、自分が日本について、生まれた奈良についてどれだけ語れるかと考えたときに、あまりにも何も知らないことに愕然としました。

当時は、SNSやYOUTUBEが世界的に普及し始めた頃。どこにいても日本の情報が得られる時代です。だったら働く場所はもう関係ない。奈良に戻って地元に深く関わりながらでも、世界と交流できるだろうと。さらに専攻が美学・芸術学だったこともあり、ものをつくる会社を探していくうちに中川政七商店のことを知ったんです。

紡いでいくのは、コミュニケーション。

当初の仕事は、内職でつくる雑貨の製造管理業務でした。自宅で内職をされている方々に「そんなことも知らないの?」と怒られたり、あきれられたりしながら(笑)、一からものづくりを教わりました。また、つくり手とコミュニケーションする能力もこのときに養えたと思います。やがて、バッグなどの製造に必要な生地について勉強するうち、そのおもしろさにどんどんはまってしまって。生地の生産管理の担当への異動を願い出ました。

洋服やバッグ、ストールなど、商品の素材となる生地づくりには、糸づくり、織り、染め、加工などさまざまな工程があります。当社は自社工場がないので、そのすべての作業を職人さんや加工先さんなど外注先に依頼。求める生地が納期通りに仕上がるよう、品質・流通を管理するのが私の仕事です。デザイナーの意図が正しく汲み取られ、高品質なものがスムーズに出来あがっていると本当に嬉しいけれど、そんなときばかりではありません。予想と違っていた場合はかなり動揺します。コミュニケーションがうまくいっていない証拠です。
以前、よくしてくださる木工の職人さんに教わったんですが、日本のものづくりは分業制が基本。だから、次の工程の職人さんのことを考え、仕事をしやすいように仕上げておくものなんだよと。そう考えると、工場や工程を管理する自分が、生産に関わるすべての人ともっと密にコミュニケーションをとり、理想的な方向へハンドリングしていくべきだと痛感しますね。

繊維業界と渡り合える力を。

入社してすぐに担当したのが、APECの来場者用につくられたコングレスバッグ。蔵にあったすごく貴重な手織りの古い麻の布地に、鹿革の持ち柄をつけたんです。その後、「バッグが出席者の皆さんに大変喜ばれた」と伝え聞いて。ちゃんといいものをつくれば、人に喜んでもらえるんだ、と真面目にものづくりに取り組む大切さを肌で感じられました。

最近、ようやく社内で「生地の担当者」として認知され、何かあれば真っ先に相談される立場になってきました。今後は繊維や生地の業界でもしっかり評価を受け、「中川政七商店に松平あり」と思われるような存在になりたい、というのが当面の目標です。

松平嘉人のある一日

8:40 出社
8:45 そうじ
週2回、社員全員でオフィスのそうじを行っています。
9:00 朝礼
今日の作業の予定を部署内で共有します。
9:10 メールチェック、生地製造進捗、納期確認
10:00 生地発注、工程ふりわけ
新商品のための生地の製造スケジュールを組みます。
10:30 着荷物確認・検反
送られてきた製造中の生地の品質確認を行います。
12:30 昼食
社内でお弁当を食べながら業界・経済新聞をチェック。
13:30 パートさんへの作業指示
14:00 がんばるタイム(プロジェクトのスケジューリング)
毎日この1時間は、社員それぞれがふだんできないことに集中して取り組む時間に割り当てられています。
15:00 定例会議
2週間に一回、生産に関する定例会議を行っています。
16:30 打ち合わせ
生地の商社や加工の職人さんなど、日によって相手も時間もさまざまです。
18:00 商談資料の整理
18:30 翌日の予定の確認
19:00 退社

生産管理課 生地管理担当

松平 嘉人

1983年奈良県大和郡山市生まれ。京都精華大学、大阪大学大学院を経て、2010年に中川政七商店に入社。商品部生産管理課でバッグ、食品などの加工管理を担当後、2012年より現担当。生地を知り尽くす立場から、さまざまなプロジェクトに積極的に関わる。

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