2009年入社

荒井 勉 管理課 人事担当

一人ひとりの顔を
思い浮かべて向き合う

僕は、事業支援部管理課に所属する人事担当として、「相手と向き合うこと」を大切に、仕事をしています。新卒入社の方でも中途入社の方であっても、僕はすべての方に必ず、お会いする立場。中川政七商店の窓口としてたくさんの方にかかわるからこそ、一人ひとりにきちんと向き合う。自然と相手を思いやる、中川政七商店らしさが、人事である僕の振る舞いを通じて、少しでも伝わればとも思うんです。

社員のみんなを家族のように大切に思うのは、入社から10 年が経ったという、時間の問題だけでもありません。過去に担当した、すべての店舗に出向き、店舗で働くメンバーたちと接した仕事が、今の自分に大きな影響を与えています。

それまでは、生産管理など商品をつくる側の仕事に携わっていたのですが、ある時、人事系のプロジェクトの一環で全国の店舗を巡ることに。そこで、店舗でコツコツと頑張るメンバーの姿をはじめて目にしたんです。

アルバイトさん一人ひとりの日々の様子をノートに書き込んでいる店⾧、みんなが少しでも居心地が良くなるようにとバックヤードを気持ち良く整えているスタッフ、本社からの連絡事項がきちんとみんなに行き渡るようにメッセージボードを作っている店舗。

「こんな風に頑張る店舗のみんながいるから、お客様が喜んでくださるんだな。こうやって中川政七商店は支持されるんだな」という当たり前のことを、実感したことで、店舗の数だけある悩みや喜びの一つひとつが、自分ごとに思えるようになりました。
店舗の現状にきちんと耳を傾けて、本社として何ができるのかを考える。それが、当時も今も変わらない、自分の役割だと思っています。

従業員規模が拡大するほど、
現場との信頼関係を
大切にしたい

中川政七商店では、ひとりの人として持ち合わせたい心として、「こころば」という10 のあり方を定めていますが、その中にもある「ベストを尽くすこと」がまさにそうです。アルバイトスタッフを含め、頑張っていない人がいない会社。それぞれが、ベストを尽くそうと奮闘しているからこそ、できるだけみんなに目を向けたい。一人ひとりの頑張りを、僕が見落とさずにいたいと思うんです。

ただ、僕が入社した10 年前とは違い、アルバイトスタッフを含め従業員数は500名規模に。一般的には、部門ごとに最適化が進み、部門を超えた協力体制が築きづらくなってくる規模だと言えます。人事としても、どうしても一人ひとりの顔と名前が一致しづらくなってくる。社員が会社との距離を感じはじめ、会社のことがどこか他人事になってしまうのも、この頃なのかも知れません。

実際、中川政七商店でも、全員と1 対1でじっくり対話することは、現実的ではなくなってきました。だからこそ、いかに良い空気の中で安心して思い切って、みんなに働いてもらえるのか。人事はもちろんシステムや総務など、支える部門がいかに現場と距離を近くして、信頼関係をつくれるかが重要だと思っています。

相手の状況を
思いやることを忘れず、
自分の仕事を果たす

でも最近、「500 名規模を超えてもきっと大丈夫だ」と実感できる出来事がありました。消費税増税に伴う軽減税率の対応で、会計方法に大きな変更があり、旧来型のPOS レジからキャッシュレス対応ができるスマレジへと、全店で変更したんです。

システム編集課のメンバーが、iPad にシステムをインストールして、1 店舗ずつ設置作業をしていく。当たり前ですが、効率が良くなったと実感できるのは、導入して操作に慣れた後。きちんと稼働するまでは、店舗からも頻繁に質問が入るし、緊急時には電話だって鳴り続けます。

店舗のメンバーからすれば、お客様を目の前でお待たせしながら、新たなシステムで会計をするわけですから、当然トラブルが起きたらあたふたしますよね。そういう店舗の状況を具体的に想像して思いやった上で、システム編集課のメンバーは、「一刻も早く解決しよう」と的確に指示を出していきました。

一連の様子を間近で見ていて、システム編集課のみんなの、どんな時にも柔らかいコミュニケーションを崩さない姿勢が、とても誇らしかった。もちろん、大きな変更事項にもかかわらず、嫌な顔ひとつせず臨機応変に対応していこうとする店舗のみんなも、さすがだと思いました。

ともすると、「なんですぐに理解できないんだよ」「会社が勝手に決めたことで忙しい店舗の負荷を増やさないで欲しい」など、双方にネガティブな気持ちだけが残ってしまいがちな、システム入れ替えという一大事。でも、支える部門のプロフェッショナルさと現場の前向きさを知る、嬉しい機会になりました。

中川政七商店だけではなく、
日本の工芸を支える
チームでありたい

中川政七商店の支える部門としては、基礎固めは十分。規模が拡大しても、自分たちのあり方を失わずに、チャレンジを続けていけると信じています。だからこそ、「日本の工芸を元気にする!」というビジョンの中で、対外的にもできることは何かと考えるようにもなりました。

それは、ものづくりをしている企業に対して、つくり手さんたちがよりよく働くための、仕組みを提供すること。例えば、自社でトライアンドエラーを繰り返した末に型ができた、採用支援はもちろんCRM の仕組み提供もそう、物流の仕組み提供でもいい。中川政七商店の支える部門のとしての姿勢や仕組みは、きっと工芸業界全体の助けになるから。

「日本の工芸を元気にする!」ことは、管理部門からもできる。これからは、そんなことを示していけたらと思っています。

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